セールを援助と訳す不思議

  • 2020.02.16 Sunday
  • 22:00

新聞記事より。

 

《セールを援助と訳す不思議》

 

『 sale(セール)という英単語を辞書で引くと「販売」「売却」などの訳語が

 載っている。「特売」「大安売り」の意味もある。セールスマンとは「販売員」の

 ことであり、ほぼ日本語化している。

  このsaleに「援助」という妙な日本語訳を付けているのが日本政府だ。

  防衛予算に出てくる「フォーリン・ミリタリー・セールズ(FMS)」はもとも

 と米国が使う用語で、単純に訳せば「対外軍事販売」だ。政府はこれを公式文書な

 どで「有償援助」などと訳して説明している。

  図書館で分厚い辞書を繰った。研究社の新英和大辞典(第6版)はsaleに

 18語の訳を掲載している。しかし「援助」が出てこない。そもそもセールが援助

 なら、セールスマンは「援助者」になってしまう。

  なぜこんな不思議な訳を付けているのか。

 

  FMSは日本が米国から兵器を購入する仕組みの一形態だ。米政府が窓口で、対

 象が米国の同盟国などに絞られているのが特色。最新鋭兵器を購入できる利点があ

 る。日本側が「有償援助」と呼ぶのは「有償で援助を受けている」と位置付けてい

 るからだ。

  しかし問題も多い。取引の主導権を完全に米国が握っているのだ。

  価格は米側の見積りに基づくが、軍事機密の壁があり、見積りが妥当か、もっと

 安くならないのかを日本側が検証するのが難しい。事実上米側の「言い値」になっ

 ている。

  さらに米側による納期の遅れもしばしば生じている。昨年10月に会計検査院が

 公表した報告書では、米政府と契約して代金を払ったのに納期を過ぎても兵器が納

 入されていないケースが2017年度末時点で85件、349億円に上っていた。

  売るのは「言い値」、納期は守らない。そんな高飛車な取引を米国に許している

 のがFMSである。

 

  安倍晋三政権になってから、このFMSによる米国からの兵器購入が激増してい

 る。安倍氏が政権に復帰する前に組まれた12年度予算では、FMSによる装備品

 (兵器)調達額は1365億円だった。それが19年度では7013億円に達した。

 20年度も4713億円の高止まりである。

  ここ数年の安倍政権によるFMSでの「爆買い」は、兵器の輸出を増やして米国

 経済浮揚のエンジンとしたいトランプ米大統領の意向に沿っている。

  米国から兵器を買うことで、トランプ大統領による日本車の関税引き上げの圧力

 をかわす安倍政権の戦術だという解説もある。だが、トランプ氏は車関税引き上げ

 のカードを捨てないだろうから、いつまでも高額な米国製兵器を大量に買わされる

 ことになる。

 

  最初の訳語の話に戻れば、FMSは米側から見ればあくまでもセール、つまり販

 売行為なのである。それに「援助」などという訳語を付けて、自ら「米国に援助し

 てもらっている」とありがたがっているのが日本政府の姿だ。

  今年、日米安保条約は改定60年を迎えた。安倍首相は「安保条約は世界の平和

 を守り繁栄を保証する不動の柱」とたたえる。しかし「セール=援助」の不自然な

 訳語が日米同盟のいびつな実像を映し出している。』

 

こんな疑問を、野党から安倍首相に突き付けて欲しいものです。

 

 

 

《幼児体育教室 春涼香(HaRiKa)》ホームページ
  https://ha-ri-ka.info

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
<< February 2020 >>

幼児体育教室 春涼香(HaRiKa)

selected entries

categories

archives

recent comment

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM